テスラボ研究所

テストステロンに関する論文を読み漁る論文男です。テストステロンは、男女共に人生をより良くするための最高の味方ですので、この研究所では日本一詳しいテストステロン研究情報を発信していきます。

テストステロンと勃起不全(ED)の3つの関係

十分な硬さを持続できていますか?テストステロンが低いとどのような影響があるのでしょうか?

 

テストステロンが低いと、体、心、そして性的な側面に様々な症状が現れることがあります。性的な症状としては、性欲の低下、性的な刺激による勃起の減少、朝の勃起の回数の減少などが挙げられます。*1

 

実際、性的な空想や昼夢さえもテストステロンレベルに影響を受けるとされています。テストステロンが不足すると、性的な空想を生み出す能力やそれに伴う自慰行為への欲求が低下することがあります。

 

この記事では、テストステロンと勃起不全の関係性と役割についてお話ししていきます。

 

体内でのテストステロンの役割

テストステロンは勃起に関して体内で二重の役割を果たします。まず一つ目は中枢神経系(CNS)における役割です。テストステロンはCNSを刺激して、勃起を達成するために必要な神経伝達物質を放出させます。これにはドーパミン、一酸化窒素、オキシトシンなどが含まれます。

 

二つ目の役割は、勃起を達成および維持するために血管に変化をもたらす脊髄神経を刺激することです。

 

テストステロンと性的活動

テストステロンは性欲や勃起を達成・維持するうえで重要な役割を果たしますが、性的活動において唯一の要因ではありません。

また、テストステロンレベルと勃起不全(ED)の関係は量に依存する傾向があります。つまり、テストステロンレベルが非常に低くない限り、低テストステロンに起因する性的変化はそれほど顕著ではないかもしれません。

 

低テストステロンと他の慢性疾患

低テストステロンを持つ人は、しばしば心疾患、高血圧、糖尿病などの他の慢性疾患を抱えていることがあります。これらの疾患は血流や感覚に影響を与えるため、EDに寄与する可能性があります。しかし、慢性疾患は通常、低テストステロンがもたらす性欲の低下ほど顕著には性的欲求に影響しません。*2

 

まとめ

テストステロンの低下は、性欲減退や勃起不全などの性的問題に影響を及ぼしますが、これは多くの要因によるものです。

低テストステロンと慢性疾患の関係は特に注意が必要です。自分の体の変化に気づいたら、医師の診断を受けることが重要です。慢性疾患の管理と並行して、テストステロンレベルを最適化するための方法を模索することが、健康な性生活を維持するための鍵となります。

*1:Rastrelli, G., Corona, G., & Maggi, M. (2020). Both comorbidity burden and low testosterone can explain symptoms and signs of testosterone deficiency in men consulting for sexual dysfunction. Asian journal of andrology, 22(3), 265–273. https://doi.org/10.4103/aja.aja_61_19

*2:Rastrelli, G., Corona, G., & Maggi, M. (2020). Both comorbidity burden and low testosterone can explain symptoms and signs of testosterone deficiency in men consulting for sexual dysfunction. Asian journal of andrology, 22(3), 265–273. https://doi.org/10.4103/aja.aja_61_19