テスラボ研究所

テストステロンに関する論文を読み漁る論文男です。テストステロンは、男女共に人生をより良くするための最高の味方ですので、この研究所では日本一詳しいテストステロン研究情報を発信していきます。

科学的に自然にテストステロンどんどん高める方法7選

テストステロンは健康の多くの側面に影響を及ぼし、性機能から病気のリスクまで幅広く関わっています

 

テストステロンは男性のみならず、女性の健康にも大きく寄与する重要なホルモンです。思春期における身体の変化から成人期における筋力や性機能の維持に至るまで、このホルモンの影響は生涯にわたって続きます

 

さらに、体内でのテストステロンの最適なレベルは、総合的な健康状態や疾病リスクにも影響を及ぼすため、すべての成人にとって重要です。*1

 

この記事では、科学に基づいたテストステロンレベルを自然に増加させる方法をお話しします。

 

重量トレーニングや特定の栄養素の摂取など、日常生活で実践可能な方法を紹介し、テストステロンのレベルを最適化することで、筋肉量や強度の向上、さらには健康や性的幸福感にも寄与する方法を探求していきますよ。

 

科学的に自然にテストステロンどんどん高める方法

運動と筋トレの効果

テストステロンの関係を探る前に、運動がテストステロンに与える影響を理解することが重要です。運動は、テストステロンレベルを高める最も効果的な手段の一つです。*2

2015年の研究では、肥満男性において、運動がカロリー制限よりもテストステロン増加に有効だと報告されています。抵抗性トレーニングやHIIT(高強度インターバルトレーニング)など、さまざまな種類の運動が短期的にテストステロンを高める効果があることが示されています。*3

 

食事のバランス

また、食事のバランスがテストステロンレベルに影響を及ぼすことも確認されています。十分な量のタンパク質を摂取することは、健康なテストステロンレベルの維持と脂肪減少の両方に役立ちます*4

一方で、健康的な脂肪の摂取も重要です。低脂肪食はテストステロンレベルの低下を引き起こす可能性があります。そのため、全体的にバランスの取れた栄養摂取が推奨されています。*5

 

ストレスとコルチゾールの管理

また、ストレスとコルチゾールレベルの管理がテストステロンに与える影響も見逃せません。長期間のストレスはコルチゾールレベルを上昇させ、これがテストステロンを下げる可能性があります。コルチゾールの急激な上昇はテストステロンの減少を引き起こし、これらのホルモンは相互に影響し合います。*6運動、十分な睡眠、ストレス緩和テクニックの実践は、健康とホルモンバランスの両方に役立ちます。

 

ビタミンD摂取の増加

テストステロンを自然に増やすためには、ビタミンDの摂取が重要です。ビタミンDは多くの健康面で重要な役割を果たしています。研究によると、ビタミンDの不足はテストステロンの低下と関連があることが示されています。

2017年の研究では、ビタミンD欠乏症の男性がビタミンDサプリメントを摂取することで、テストステロンレベルが上昇し、勃起機能が改善されたと報告されています。日光に晒されることやビタミンD3サプリメントの摂取も効果的です。*7

 

質の良い睡眠を確保する

良い睡眠は健康にとって非常に重要であり、テストステロンレベルにも大きな影響を及ぼします。睡眠不足はテストステロンレベルの低下と関連しています。*8

理想的な睡眠時間は人によって異なりますが、研究によると、夜間の睡眠時間が5時間の場合、テストステロンレベルは10〜15%低下することがわかっています。

高齢の男性を対象にした別の研究では、9.9時間までの睡眠時間の増加がテストステロンレベルの向上に関連していることが示されていますが、9.9時間以上の睡眠は逆にテストステロンレベルを下げる可能性があります。*9

 

アルコールの摂取を控える

過度のアルコール摂取はテストステロンレベルを下げることがあります。特に、アルコールを飲んだ直後の30分以内にテストステロンの低下が見られることがあります。また、長期的な過度のアルコール摂取は睾丸の機能低下や萎縮(いしゅく)につながることもあります。*10

若い男性の研究では、テストステロンのレベルが高いほどアルコール使用が多く、若いうちからの飲酒が始まる傾向があります。ですので、健康を考えるとアルコールは適量にすることが大切です。*11

 

サプリメントの摂取

特定のサプリメントがテストステロンレベルをサポートする可能性があります。例えば、レッドワイン、フラボノイド、マグネシウム亜鉛ビタミンDなどサプリメントテストステロンレベルの増加や性機能の改善に効果的な可能性があります。

*12

 

 

 

 

*1:Tyagi V, Scordo M, Yoon RS, Liporace FA, Greene LW. Revisiting the role of testosterone: Are we missing something? Rev Urol. 2017;19(1):16-24. doi: 10.3909/riu0716. PMID: 28522926; PMCID: PMC5434832.

*2:Responses of sex steroid hormones to different intensities of exercise in endurance athletes

*3:Kumagai, H., Zempo-Miyaki, A., Yoshikawa, T., Tsujimoto, T., Tanaka, K., & Maeda, S. (2016). Increased physical activity has a greater effect than reduced energy intake on lifestyle modification-induced increases in testosterone. Journal of clinical biochemistry and nutrition, 58(1), 84–89. https://doi.org/10.3164/jcbn.15-48

*4:Culbert, K. M., Shope, M. M., Sisk, C. L., & Klump, K. L. (2020). Low testosterone is associated with dysregulated eating symptoms in young adult men. The International journal of eating disorders, 53(9), 1469–1479. https://doi.org/10.1002/eat.23320

*5:Low-fat diets and testosterone in men: Systematic review and meta-analysis of intervention studies

*6:Low-carbohydrate diets and men's cortisol and testosterone: Systematic review and meta-analysis

*7:Santos HO, Howell S, Nichols K, Teixeira FJ. Reviewing the Evidence on Vitamin D Supplementation in the Management of Testosterone Status and Its Effects on Male Reproductive System (Testis and Prostate): Mechanistically Dazzling but Clinically Disappointing. Clin Ther. 2020 Jun;42(6):e101-e114. doi: 10.1016/j.clinthera.2020.03.016. Epub 2020 May 21. PMID: 32446600.

*8:Patel P, Shiff B, Kohn TP, Ramasamy R. Impaired sleep is associated with low testosterone in US adult males: results from the National Health and Nutrition Examination Survey. World J Urol. 2019 Jul;37(7):1449-1453. doi: 10.1007/s00345-018-2485-2. Epub 2018 Sep 17. PMID: 30225799.

*9:Auyeung, T. W., Kwok, T., Leung, J., Lee, J. S., Ohlsson, C., Vandenput, L., Wing, Y. K., & Woo, J. (2015). Sleep Duration and Disturbances Were Associated With Testosterone Level, Muscle Mass, and Muscle Strength--A Cross-Sectional Study in 1274 Older Men. Journal of the American Medical Directors Association, 16(7), 630.e1–630.e6306. https://doi.org/10.1016/j.jamda.2015.04.006

*10:Duca, Y.; Aversa, A.; Condorelli, R.A.; Calogero, A.E.; La Vignera, S. Substance Abuse and Male Hypogonadism. J. Clin. Med. 2019, 8, 732. https://doi.org/10.3390/jcm8050732

*11:Sex hormones in alcohol consumption: a systematic review of evidence

*12:Clemesha CG, Thaker H, Samplaski MK. ‘Testosterone Boosting’ Supplements Composition and Claims Are not Supported by the Academic Literature. World J Mens Health. 2020;38(1):115-122. doi:10.5534/wjmh.190043