テスラボ研究所

テストステロンに関する論文を読み漁る論文男です。テストステロンは、男女共に人生をより良くするための最高の味方ですので、この研究所では日本一詳しいテストステロン研究情報を発信していきます。

【危険】テストステロン減っていく男性の特徴8選

テストステロンの低下は、ただ単に「年を取る」ということ以上の意味を持っています。このホルモンの重要性を理解することは、私たちの健康を守る上で非常に重要なのです。

 

では、具体的にどのような影響があるのでしょうか。

 

テストステロン低下による影響5選

男性機能の低下

テストステロンは性欲を司るホルモンです。分泌量が減少すると、性欲の減退や勃起不全(ED)を引き起こす可能性があります。*1これは男性にとって非常にデリケートな問題ですが、年齢と共に発生する自然な現象でもあります。ちょっと悲しいですね。

 

腹回りの脂肪の増加

テストステロンが減ると体脂肪が増えやすくなります。これにより、中年太りの原因になることも。健康的な体型を保つためにも、テストステロンの低下に対処することが重要です。*2

 

骨密度の低下

高齢になると骨密度が低下し、骨折のリスクが高まります。テストステロンの低下は、この骨密度の低下にも関連しています。*3そう考えると、健康な骨を維持するためにもテストステロンは必要なんですね。

 

メンタルの悪化

テストステロンの低下は気分にも影響します。中高年の方が「何をしても楽しくない」と感じるのは、このホルモンの減少が関係しているかもしれません。心の健康とも密接に関連しているのです。*4

 

睡眠の質の低下

テストステロンの減少は、睡眠の質にも影響します。睡眠時無呼吸症候群や夜間頻尿などのトラブルが生じることも。*5良い睡眠を取るためにも、テストステロンの維持が大切です。

 

テストステロンは、加齢はテストステロンを低下して、テストステロンのピークは20代であり、それを境に年1%ずつ低下していくデータもあります。*6

 

なので、テストステロンの低下は、男性においては避けられない現実です。しかし、その低下には様々な身体的、精神的影響が伴い、年齢が高くてもテストステロンが高い場合もあるのです。

 

なので、ここでは、テストステロンが低い男性の特徴や行動について詳しく見ていきましょう。

 

テストステロンが低い男性の行動/特徴

テストステロンが低い男性の行動①:ジャンキーな食事を好む

ジャンクフードは高カロリーで栄養バランスが悪く、テストステロンを低下させる大きな要因です。*7ジャンクフードを好む男性は、テストステロンの減少につながりやすいと言えます。これは、健康にも良くないので注意が必要です。

 

身体的には、BMIが25以上の肥満体型や筋肉量の少なさがテストステロンの低下と関連しています。*8身体的活動量が少ないことによる筋肉量の減少は、テストステロンの低下に直接影響を及ぼす要因となり得ます。

 

テストステロンが低い男性の行動②:習慣的に過度の飲酒をしている

お酒は適量であればテストステロンの分泌量を増加させますが、過度の飲酒はテストステロンの分泌量を低下させる原因になります。*9お酒を飲む際には、量に気をつけましょう。

 

テストステロンが低い男性の行動③:睡眠障害を抱えている

睡眠はテストステロンの合成に非常に重要です。睡眠障害や睡眠時間が短い人はテストステロンが低くなりやすいです。*10良質な睡眠を取ることが大切です。

 

テストステロンが低い男性の行動④:運動量が少ない

身体活動量が少ないと筋肉量が低下し、肥満になりやすくなります。運動不足はテストステロンの低下につながるので、定期的な運動が必要です。*11

 

テストステロンが低い男性の行動⑤:慢性的なストレスとその影響

慢性的なストレスを抱えている男性は、テストステロンの低下に特に注意が必要です。

 

ストレスが続くと、副腎から分泌されるコルチゾールが増加し、テストステロンの前駆体を消耗させ、結果としてテストステロンの分泌量が低下します。*12

 

ストレスマネジメントは、テストステロンの保持にも直結するため、自分に合った方法でストレスを管理することが重要です。

 

テストステロンが低い男性の行動⑥:仕事で座ってばかり

社会生活においても、テストステロンの影響は見逃せません。例えば、デスクワーク中心の男性は運動不足になりやすく、筋肉量の低下とともにテストステロンの低下が起こりやすいです*13

 

テストステロンが低い男性の行動⑦:性欲がない/ED気味

テストステロンは性欲を高めるホルモンであり、性欲の低下はテストステロンの減少の兆候です。*14さらに、ED(勃起不全)の症状もテストステロンの低下と密接に関連しています。*15

 

テストステロンは勃起の開始に必要なドーパミンの分泌を促し、血管の拡張を促すNOの産生を助けます。

 

そのため、テストステロンが低いと、これらのプロセスが十分に行われず、EDに繋がります

 

テストステロンが低い男性の行動⑧:朝勃ちの有無

朝勃ち、つまり夜間勃起現象の有無も、テストステロンレベルのバロメーターです。朝勃ちが少ない、あるいは全くない場合、それはテストステロンが不足している可能性があります。*16十分なテストステロンがないと、朝勃ちは十分に発生しません。

 

 

テストステロンを自然に増やす方法

テストステロンは男性の健康にとって不可欠なホルモンです。自然にテストステロンを増やすための習慣について、わかりやすく説明しましょう。

 

定期的な運動の重要性

運動は、テストステロンを増やす最も効果的な方法の一つです。レジスタンス運動や有酸素運動は、テストステロンの合成を促進するために大切な役割を果たします。短時間で高強度の運動を行うことが特に有効ですが、無理のない範囲で徐々に運動量を増やしていくことが重要です。

 

バランスの良い食事

テストステロンの合成には、コレステロールやビタミン、ミネラルなどの栄養素が欠かせません。適量のコレステロールを摂取し、ビタミンCやE、ポリフェノールなどの抗酸化物質を積極的に摂ることで、テストステロンの合成をサポートします。栄養バランスを考えた食事が、テストステロンの増加に貢献するのです。

 

十分な睡眠の確保

睡眠は、テストステロンの分泌に直接影響を与えます。睡眠不足はテストステロンの低下につながるため、十分な睡眠時間を確保することが重要です。理想的な睡眠時間は、一晩に7~9時間程度です。

 

健康体重の維持

健康的な体型を維持することも、テストステロンの量に影響します。適度な体脂肪率を維持することで、テストステロンの合成を促進し、健康を保つことができます。肥満だけでなく、極端な痩せすぎにも注意が必要です。

 

ストレス管理

ストレスはテストステロンの大敵です。ストレスがテストステロンの分泌に悪影響を与えるため、ストレスを適切に管理することが重要です。リラックスできる趣味や運動、十分な休息を取ることで、ストレスを軽減しましょう。

 

 

 

テストステロンを自然に増やすためには、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスの管理が不可欠です。これらの習慣を日常生活に取り入れることで、健康的なテストステロンのレベルを維持することが可能になります。自分に合った方法で、健康な生活習慣を実践してみてください。

 

 

*1:Rajfer J. (2000). Relationship between testosterone and erectile dysfunction. Reviews in urology, 2(2), 122–128.

*2:Vermeulen, A., Goemaere, S., & Kaufman, J. M. (1999). Testosterone, body composition and aging. Journal of endocrinological investigation, 22(5 Suppl), 110–116.

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*4:McHenry, J., Carrier, N., Hull, E., & Kabbaj, M. (2014). Sex differences in anxiety and depression: role of testosterone. Frontiers in neuroendocrinology, 35(1), 42–57. https://doi.org/10.1016/j.yfrne.2013.09.001

*5:Shigehara, K., Izumi, K., Mizokami, A., & Namiki, M. (2017). Testosterone Deficiency and Nocturia: A Review. The world journal of men's health, 35(1), 14–21. https://doi.org/10.5534/wjmh.2017.35.1.14

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*8:Jastrzębska, S., Walczak-Jędrzejowska, R., Kramek, E., Marchlewska, K., Oszukowska, E., Filipiak, E., Kula, K., & Słowikowska-Hilczer, J. (2014). Relationship between sexual function, body mass index and levels of sex steroid hormones in young men. Endokrynologia Polska65(3), 203–209. https://doi.org/10.5603/EP.2014.0028

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*12:Bhongade, M. B., Prasad, S., Jiloha, R. C., Ray, P. C., Mohapatra, S., & Koner, B. C. (2015). Effect of psychological stress on fertility hormones and seminal quality in male partners of infertile couples. Andrologia47(3), 336–342. https://doi.org/10.1111/and.12268

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*14:Anderson, R. A., Bancroft, J., & Wu, F. C. (1992). The effects of exogenous testosterone on sexuality and mood of normal men. The Journal of clinical endocrinology and metabolism75(6), 1503–1507. https://doi.org/10.1210/jcem.75.6.1464655

*15:Kapoor, D., Aldred, H., Clark, S., Channer, K. S., & Jones, T. H. (2007). Clinical and biochemical assessment of hypogonadism in men with type 2 diabetes: correlations with bioavailable testosterone and visceral adiposity. Diabetes care30(4), 911–917. https://doi.org/10.2337/dc06-1426

*16:Schiavi, R. C., White, D., Mandeli, J., & Schreiner-Engel, P. (1993). Hormones and nocturnal penile tumescence in healthy aging men. Archives of sexual behavior22(3), 207–215. https://doi.org/10.1007/BF01541766